医学界の評価
元々、円形脱毛症・粃糠性脱毛症(内服・注射)の効能効果を持つ医療用医薬品ですけど、例の日本皮膚科学会の男性型脱毛症(AGA)の診療ガイドラインによれば、セファランチンは「用いない方がよい」とされています。
なぜなら、AGAでの有用性が実証されていないからです。
唯一の国内の症例報告が、フィナステリドとミノキシジル外用薬(塗り薬)を使っている患者がセファランチンの外用薬も使ったところ4か月後に毛が増えたってもの。
そう、このやり方だと、どの薬で毛が増えたのか分かりませんよね。
ちなみに、私の言った20か所のAGAクリニック、自毛植毛クリニックでこの薬を処方しているところはありませんでした。
どれくらい効くのか?
先ほど触れた通り、男性型脱毛症、いわゆるAGAに効くというデータがないそうです。
ただ、元々適応症を持っている「円形脱毛症」と「ひこう性脱毛症」では有効性が確認されています。やや有効と判定された人の割合は、64.4%だということです。
どうやって効くのか?
AGAに効くとされてはいませんが、確認されている作用としては、血管幹細胞を増やす作用、抗アレルギー作用、副腎皮質ホルモン産生増強作用、末梢血管の拡張史血流を促進することによる末しょう循環改善作用が認められています。
最後に、セファランチンが標準的に使われる円形脱毛症について簡単に説明しておきます。
円形脱毛症とは?
自己免疫疾患、つまり自分で自分を異物、排除しなければいけないものと判断してしまって、リンパ球が毛母細胞を攻撃することで、毛が抜けると考えられています。
ストレスなどが引き金になるともいわれていますが、原因はあまりはっきり解明されておらず、それだけ治療の難しい症状です。
一旦症状が出てしまうと治るのに最悪数年かかる場合もあります。症状も、10円ハゲといった局所的な場合もあれば、頭部全体に広がる症状の場合もあり、非常に治療の難しい病気です。
この円形脱毛症の治療には、ステロイドや、紫外線療法、薬品で頭皮をカブレさせる治療法と並んで、セファランチンの内服(飲み薬)を使うそうです。
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