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PFS報道、アメリカの医師は患者にどう説明したか?

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フィナステリドを飲むと服用中止後も性欲が回復しない!

とか

一生、子供を作れない体になる!

とか、アメリカでは色々言われているそうです。しかも言い出したのがジョージワシントン大学という名門大学の医師。ということで、マスコミは大騒ぎ。

あまりにも論理が破たんしたその”報告書”に医学界からは多くの疑問の声が上がったようですが、一度ついた火は、根拠があろうがなかろうが、どんどん広がって、最終的にはFDAを動かすまでになりました。

これが有名なポストフィナステリド症候群=Post-Finasteride-Symdrome=PFSです。

そうした混乱のさなか、AGA治療現場の医師たちはどのように患者に説明したのでしょうか?

ご紹介するのはコロンビア大学医学部教授のバーンスタイン氏。

毛髪再生医療の権威です。

バーンスタイン先生

 

Persistent Side Effects From Propecia

プロペシアによる後遺症

2012年7月27日

質問

AGA治療で、先生にプロペシアを処方してもらったものです。あれからプロペシアの副作用に関するマスコミによる報道がありましたが、それによってこの薬の安全性に関する先生の意見は変わりましたでしょうか?ちょっと心配です。

 

回答

変わっていません。

あなたのおっしゃっているのは「the Journal of Sexual Medicine」で発表されたジョージワシントン大学のマイケルIrwig医師の調査結果の事だと思いますが、あなたにフィナステリドを処方する時にはすでにこの調査結果を知ってましたし、実際、診察の時にも「そういう副作用があるかもしれない」がどうするか話し合ったと思います。

すべてのデータを考慮すべきですけれども、この調査は科学的な試験ではなく、単なるアンケート調査であるという事をまず認識することが重要です。

この種の調査では、何が原因で何が結果なのか、因果関係を証明することはできませんし、その事象が本当に起こったのかさえ分かりません。

というのは、この調査の対象としている患者は、ずっと続く性的な機能不全を既に持っているという理由で調査に(恣意的に)組み入れられていたからです。

そのため、そもそも彼らの性的な機能不全が薬剤と直接関係しているのか、もしくは他の要因なのか、よく分からないんです。

そういう意味では、この試験の患者は、(医学的に信頼できる)無作為抽出試験とは違い、恣意的に選ばれていますので、この調査から得られる情報は限られてしまうんです。

もちろん、薬剤の後遺症の報告は軽く扱われるべきものではありませんが、手に入れられるデータをすべて考慮して検証されるべきであると思います。

この問題は重要なので、我々医師は薬の処方に極めて慎重であり続けなければなりませんが、同時に、マスコミにセンセーショナルに取り上げられた非科学的なデータをもとに、結論を導き出すべきではありません。

このフィナステリドのデータが発表されたことにより、医師の中には、自毛植毛が薬物治療よりも安全で効果的な選択肢だと発表している人もいますが、若い人にとって必ずしもそうとは言えません。

(ちなみにバーンスタイン医師は自毛植毛でも有名な先生ですが、若い人の植毛に反対しています)

 


 

慎重に言葉を選びながらも、非科学的なものに対する毅然とした態度が垣間見えますね。ちなみに、僕の行ったAGAクリニックでは

そもそもこの事象は日本では一例も報告されていませんし、いたずらに怖がる必要はないですよ。

と言われました。心配なら医師に聞いてみましょう。

 

 

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