ちょっと細かい話です。自毛植毛の手技の一つ、FUT法は最も植毛後の仕上がりが自然で、最もフサフサになる手技なんですが、その前提として移植株をFUという元々髪の生えていた単位で植えることが重要だとしています。その単位で植えると、頭皮に開ける溝(スリットと言います)が小さくて済み、またFUには1本毛~4本毛まで色んな種類があるので、場所によって使い分けることで、密度を濃くできるから、だそうです。
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(医師解説)FU株とは?
Follicular Units フォリキュラーユニット(FU)とは? 自毛植毛手術で使われる移植毛の単位の事です。 長いこと、髪の毛は1本1本生えていると考えられてきましたが、実は、1本から4本を一 ...
一方で、FU単位で植えるのではなく、FUを複数束にしたもの(=MFU)で植えた方が自然だと言う医師もいます(あそこのクリニックですね)。
どちらが正しいのでしょうか?
FUTを考案した自毛植毛界の世界的権威、アメリカ、コロンビア大学教授のバーンスタイン氏が説明してくれています。
In Follicular Unit Hair Transplant, Can You Double-up Follicular Units and Still Call it FUT?
FUTの手技で、MFUは邪道か?
2009年11月9日
質問
複数のFUのくっついたMFU株とFU株とを混ぜてFUTの植毛手術を行っていた場合、先生の考案したFUTの定義から外れるでしょうか?
回答
一般論として、自毛植毛を考える時、重要なのは採取した毛を植えると、元の毛髪の密度より薄くなってしまうという事です。それゆえ、元々生えていた大きさよりも大きな単位で毛髪を植えるべきではないのです。なぜなら、大きな移植株は、密度の薄い頭髪の中では余計目立ってしまうので、仕上がりが不自然になるからです。それを嫌い、複数の移植株を近づけて植えたとしても、その分、他の薄くなった部分に植える分の移植株が足りなくなるだけです。
例えば、元々髪が薄く、頭皮に生えているのは1本毛、2本毛3本毛しかない場合(普通は4本毛もある)、4本毛を人工的に作り出す(2つの2本毛を合わせるか、1本毛と3本毛を合わせるかして)と不自然に見えます。移植株を2倍にするとその分移植する時の頭皮に入れる溝(=スリット)が大きくなるので、傷を最小限に抑えると言うFUTのメリットも失われてしまいます。
だからと言って、スリットを大きくせずに密度を高めるために、1つのスリットに1本毛の移植株を2つ使うのもダメです。まれに、生え際に植毛する必要がなく、それゆえ1本毛を使う必要がない場合は頭頂部に1本毛を濃く植える時はありますが、それは例外です。1本毛は最も人目に付きやすい生え際を自然に見せるために使うべきであり、そうでない場所の密度を高めるために使うべきではありません。
ということで、MFUを使うのは理想的な仕上がりにならないと思うと言っています。ただ、最後に、
とも言ってますが。ここら辺は素人には分からないので医師に直接聞いてみましょう。
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