植毛というとあまり良い印象を抱いていない人が多いと思いますけど、れっきとした日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨されているAGAの治療方法ですね。
パっと見てバレるって聞きますよね。そこが一番心配。でも、今時、よっぽど失敗しない限りそんなことないとか。
「確かに自然だけど・・・近くでよーく見たらわかるんじゃないの?」。
僕は目の前で何人か見ましたけど、まったく分かりませんでした。それこそ移植した痕(あと)は分からないし、生え際のデザインも自然でした。
よく言われる「違和感」の原因は、生え際が一直線だったり、太い毛を生え際に植えちゃったりすることにあるみたいなんですけど、ちゃんとしたところに任せればそんなことありません。
そもそも、自毛植毛とは?
AGAのような薄毛の場合どんなに髪の毛が薄くなっても後頭部の毛は残っています。それは後頭部の毛はAGAの原因とされるDHTジヒドロテストステロンの影響を受けにくいから。
そのしっかりとした太い後頭部の毛を毛母細胞ごと(=毛穴丸ごと)採取して、薄くなった生え際とか頭頂部に移植するのが自毛植毛です。
ポイントは自分の髪の毛を、髪の毛を作る工場である細胞ごと移植するってところ。なので、抜けても生える。自分の組織だから他の臓器でよくあるような拒絶反応もない。
自毛植毛専門病院で手術すれば、その組織がうまく同化して、9割以上、ほぼ一生生え続けるとか。
だから、治療前(手術前)に抱いた期待通りの結果を得られます。
これが薬の治療と大きく違いますね。薬の場合(フィナステリド、ミノキシジル、発毛メソセラピー)は効果は出せても、期待通りの量が生えるかは、やってみないと分からないので。
かつらと比べると、毎月メンテナンスしないといけない、といった面倒なこともいりません。勝手に生えてくるんで。
ちなみに、自毛植毛は「植えてもスグに抜ける」と思ってる人がいますが、それは「人口毛」植毛の話です。
改めて言っておきますが、「自毛」植毛は、厳密には、植「毛」ではなく、植「毛穴組織」。だから、「毛が抜ける→生える→抜ける→生える・・」をほぼ一生涯、繰り返し続けるんです。
その組織生着率は世界の平均で8割超。日本の名医なら95%以上とほぼ全部、生え続けるそうです。
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デメリットは?
全部生えそろうまで時間がかかります。1年くらいといわれたところが多かったですね。
あと、デメリットと言うか、この施術につきもののしんどい所は、移植した毛穴の毛がその周辺の毛も含めて一度抜ける場合があるということ。
いわゆる「ショックロス」と呼ばれるものですね。
これが3か月間くらい続きます、って長い!この期間が「植えたのに抜けてきた。手術、失敗だったんじゃ?」等と疑心暗鬼になり、精神的にきついそうです。
ただ4か月目くらいから、抜けた毛穴からまた生えてきて、ドバーっと増え始めるそうです。
手術方法は?
何か手術と聞くと怖いですが、最近はメスで切らない方法もあります。
FUT(ストリップ法)
いわゆるメスを使って後頭部の頭皮を横長に切っちゃう方法ですね。
一度にたくさんの毛根組織を短時間で採取できるので、世界的には最も一般的な方法です。
欠点は、怖いってのに加えて、痕が残るってことです。
メスで切り取った部分は、上の皮膚と下の皮膚とを縫い合わせるそうなんですけど、この痕が線のように残ります。
ただ、今は縫合技術も進んでいるので、例えば将来、刈り上げといったヘアスタイルにする予定がなければ、伸びた髪で隠れて分からないそうです。
なお、誤解があるみたいですが、切り取った長細ーい頭皮を、そのまま頭髪の薄くなった箇所に縫い付けたりはしません。
切り取った頭皮を、顕微鏡を使って毛穴組織一つ一つに切り分けてから移植します。
FUE
毛根の組織を採取するときに後頭部の皮膚を丸ごとメスで切っちゃうんじゃなくて、毛根一つ一つをくりぬく方法があります。これがFUE。
この方法自体は昔からあったみたいなんですけど、手間がかかるし時間もかかるし、採取を間違えると、生着するのに必要な組織を取り切れない恐れがあって生着率も昔は悪かったそうです。
今では技術や機器が発達して非常に高い生着率が実現できるようになったそうです。
デメリットは、変なクリニックに行くとせっかく移植した髪の毛が生着しなかったりする恐れがあるらしいです。あと、FUTより手間がかかる分、治療費が上がります。
っていうんで最近はロボットを使って正確に良心的な価格でやってくれるAGAクリニックもあります。
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あと、FUEの場合、毛根組織を採取するとき、採りやすいように後頭部を刈り上げる必要があります。
これは抵抗ある人も多いそうです。手術したことがバレるかもしれませんからね。そこで、髪が伸びてくる前は部分かつらをつける人が多いそうです。
なお、どちらの手技でも手術当日に帰れますが、翌日は洗髪にクリニックに行く所が多いです。プロの美容師さんかスタッフが手術痕のケアしながら洗ってくれるそうです。
確かに自分で洗うのは怖いです。手術跡が”かさぶた”になることもあるそうですから、これは安心ですね。
費用は?
自毛植毛専門クリニックでは、<基本治療費>+<植毛費用>で構成されてるところが多いです。
<基本治療費>は診察料等のお金で手術準備代金です。だいたい、20万円から30万円ですが、ロボット植毛だと0円のところもあります。
<植毛費用>というのは1株いくらで決まってきます。
なお、1株=1本ではありません。1株でおおよそ2~2.5本の髪の毛くらいだそうです。
植毛費用
<FUE>
1株1,200円ってところが多いでしょうか。剃らないでやる場合は1株、2,000円くらいまで上がります。ロボットだと、これが1株600~800円くらいまで下がります。
生え際を植えるのに、大体1,000~1,800株くらい植えるそうですから120万円~240万円になりますね。これを、車1台分で高いと取るか、長年の悩みから解放されるので安いととるか・・。
<FUT>
手間がかからない分、安くなります。大体半額近くになります。例えば、ヨコ美クリニックだと1,000株で約60万円です。
なお、多くのクリニックでは、モニターになると割引があります。あと、遠方から来る人には、宿泊・交通費にってことでその分、数パーセント割引があったりするところもありますね。
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