自毛植毛は後頭部から前に髪を移動させる方法ですので、どれだけ後頭部から薄くなったところ=前に持ってこれるかで、フサフサに見えるかが決まってしまいます。
とは言え、薄毛の程度によっては移植株の数が足りなくなりますので(足りない事の方が多いそうです)、フサフサに”見せる”には、どのように移植株を分配していくか、が外科医の腕の見せ所になるそうです。
そこら辺のお話を世界的な自毛植毛の権威であるアメリカ、コロンビア大学医学部教授のバーンスタイン氏が説明してくれています。
自毛植毛では移植するFU株をどのように配分するのでしょうか?
2011年1月16日
How Are Follicular Unit Grafts Distributed in a Hair Transplant?
質問
頭皮の場所ごとの移植株の配分を変えるのでしょうか?場所に関係なく均一に植えるのですか?
回答
実際は、移植株をまんべんなく均一に植えることはありません。通常、生え際に大目に植えます。人は正面から見られるので、生え際の密度が濃いとフサフサに見えるからです。
「顔の輪郭を整える、そのために生え際に濃く植える」のが最も重要です。次に重要なのは頭頂部。頭頂部は、まだ移植株が採取できるようなら対応します。
理想的な植毛密度はどのくらいでしょうか?
2006年8月9日
What is Best Hair Transplant Density and do You Measure Maximum or Overall Hair Density?
回答
患者のAGAがノーウッド分類の6まで進んでいる場合、我々が採取できる移植株で達成できる密度は元々の密度の12%にすぎません。もちろん、ドナーエリアの毛髪密度や、頭皮の柔軟性などたくさんの要素によって患者ごとに異なりますが。
こうした条件では、我々は、まず生え際で25-50%の密度を実現して見栄えを整えます。その分、後ろの方は薄くします。理論上は、完全な禿げに対して、後頭部・側頭部から帯状に細い頭皮を切り取るだけでは、元々の密度の半分すら回復できません。何度も植毛しても移植できる髪がない以上、結果は変わりません。
その密度の場合の移植株数ですが、1回の植毛手術で25-35 FU/mm2になります。しかし、これは生え際の密度で、全体ではもっと密度は下がります。前髪用には大きな移植株を使ったりすると、この密度をさらに上げることができます。
もし患者がこれ以上余り禿げないという事が確信できるなら密度をもう少し上げられないこともないですが、将来の薄毛の進行を甘く見ると痛い目に合う事があるのも事実です。
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