ボッタクリ？AGAクリニックの治療費の目安

薄毛を治療してくれるAGAクリニックの費用は、1万円未満/月から、総額数百万円まで、それこそピンキリ。

この差の主な理由は、当たり前ですが、治療内容の違いです。

治療が違えば、効果も異なります。それが治療費に跳ね返ってきます。

しかし、それだけではなく、同じ治療でも病院が違えば倍以上の差がつくこともあります。

そこで、実際僕が行って確認してきた良心的なAGAクリニックに絞って、代表的な治療パターン別に、費用の相場を紹介します（全部税込価格です）。

 

AGA治療の費用は保険対象外

具体的な治療費の話に入る前に「そもそも論」のお話しから。

AGA治療は保険適応外の自費診療です。

そのため、専門病院だろうが、近所の皮ふ科の病院だろうが、保険は効かないので、100％自己負担です。

また、自費診療という事は、病院が好きなように治療費を設定できるということでもあります。

結果、正常な競争原理が働いている地域や、診療方針によって、同じ治療でも、病院が違えば倍以上の差がつくこともある、という訳です。

 

なお、イメージと違って（？）、一般病院の方が専門病院（AGAクリニック）よりも高い傾向があります。

一般病院は、診察料を取るだけでなく、同じ地域なら申し合わせたように同じ治療費で高止まりしています。

一方、専門病院は患者の取り合いで熾烈な競争をしているため、診察代も無料、価格も安めです。

 

１．AGA治療薬の費用相場

AGA治療専門病院の治療で最も多いのが、薬による治療ですね。

ただ、薬剤療法と言っても色々な組み合わせがあります。ここでは代表的な３パターンの費用を見てみました。

 

（1）フィナステリド or デュタステリド単剤での治療

500円～1万円/月

相場：フィナステリド＝６千円/月、デュタステリド１万円/月

まずは、フィナステリド（商品名：プロペシア）や、デュタステリド（商品名：ザガーロ）という飲み薬1種類だけ、という最低限のAGA治療の場合の1か月当たりの治療費です。

"最低限"とは言え、どちらもAGAを根本的に抑え込む「特効薬」ですので十分効果があります。

（デュタステリドという成分を使ったAGA治療薬「ザガーロ」）

 

とは言え、単剤しか処方しないケースは少ないと思います。

20か所以上行った僕の経験から言うと、多くの病院は、

とミノキシジルという発毛薬の服用も勧めてくるからです。

 

ちなみに、「ミノキシジルだけ」治療を提案されたことは1回もありませんでした。

 

なお、『フィナステリド、1か月4,200円！』などと激安価格を宣伝してる病院でよくあるのが、高額な病院オリジナルの薬を強力に！勧めてきて、「一番安いフィナステリドだけください」とは言えない雰囲気を作られてしまうこと。

そこで、ここでは、フィナステリドだけでも（デュタステリドだけでも）良いですよ！と言ってくれる病院だけを紹介します。

薬剤名	1か月当たり治療費	クリニック名
フィナステリド	540円	ヨコ美クリニック
フィナステリド	3,000円（初回1,800円）	湘南美容クリニック
フィナステリド	5,940円	聖心美容クリニック

ヨコ美クリニックの価格がダントツ安いですが、これは、プロスカーを使った裏技（5㎎錠を4分割して飲む）前提の治療費です。

湘南美容クリニックのフィナステリドは、この病院が独自に作ったものです。とは言え、個人輸入業者の扱う怪しげなジェネリック"もどき"とは違って品質チェックをしっかりしたもの。

聖心美容クリニックのフィナステリドは国が認可した正規品（ジェネリック）です。

相場は６千円前後/月です。

 

次に、フィナステリドの「パワーアップ版」、デュタステリド（ザガーロ）の治療費です。

薬剤目	1か月当たり治療費	クリニック名
デュタステリド	8,000円	AGAヘアクリニック
デュタステリド	8,200円	湘南美容クリニック
デュタステリド	10,260円	聖心美容クリニック

デュタステリドの相場は1万円前後とフィナステリドよりも高めです。

2016年に発売開始なので、まだジェネリックがないからです。

 

（２）フィナステリド＋ミノキシジル内服（＋サプリ）

相場：2万円弱/月

このケーで処方されるケースが一番多いでしょう。先ほど説明した通り、「フィナステリド（プロペシア）で薄毛の進行を抑え、ミノキシジルで発毛を促す」治療です。

発毛を促すには、注射の治療（発毛メソセラピー）が効果的なのですが、かなり高額なので、それに踏み切る前に薬物療法でできる限りやってみる！というタイプです。

 

ミノキシジルは、外用薬（塗り薬）もすすめられる事もありますが、錠剤（"ミノタブ"）を勧める所の方が多かったです。

というのが多くの医師の意見でした。

薬剤種類	1か月当たり治療費	クリニック名
病院オリジナル	12,800円	湘南美容クリニック
病院オリジナル	15,500円	AGAヘアクリニック
病院オリジナル	17,280円	ゴリラクリニック
国認可正規品	17,431円	聖心美容クリニック
病院オリジナル	18,900円	銀座総合美容クリニック
病院オリジナル	27,000円	メンズヘルスクリニック東京

 

なお、多くの病院では、厚生労働省認可の「メーカー品」ではなく、クリニックオリジナルの薬を勧められます。

病院オリジナル薬は、フィナステリドやミノキシジルの錠剤に、ビタミンやミネラル（亜鉛など）があらかじめ含まれていたりします。

また、病院によっては、オリジナル薬は「3種類セット」として、フィナステリド、ミノキシジル、サプリメントの3つの錠剤を飲むように勧められる場合も多いです。

 

ちなみに、「サプリメント」は、"これがないと効果がない"という位置づけではありませんが、フィナステリド、ミノキシジルとセットで買うとお徳なので、"ついで"に買う人が多いとか。

まあ、ハッキリ言ってサプリメントは病院の売上アップのためのような気がしますが。

 

（３）フィナステリド＋ミノタブ＋外用薬の場合

相場：3万円前後/月

上のフルコースにさらに外用薬（塗り薬）もプラスする場合があります。

さっきと一緒でメソセラピーに踏み切れなかったりする場合の代替案ですが、念には念を入れて外用薬を使って"外からも攻める"治療方法です。

この方法で治療する患者も多いそうです。

 

ただ、塗り薬は多くの場合"ミノキシジル"。飲み薬と同じものを外から入れて意味があるのか疑問だったので医師に聞いてみたら、

と、言われましたので、僕のようにお金のない人間にしてみたら、

（ミノキシジルの外用薬と言えば大正製薬のリアップ）

 

一方、数少ないですが、クリニックによっては外用薬の成分がミノキシジルではないことがあります。

中には、成長因子という、あとで説明するメソセラピーの成分を入れている病院もあります（湘南美容外科など）ので、やる価値があるかも。

一応、聞いてみてください。

 

＜フィナステリド＋ミノキシジル錠剤＋外用薬の治療費/月＞

外用薬種類	1か月当たり治療費	クリニック名
ミノ＋フィナ	19,800円	湘南美容クリニック
ミノキシジル	25,207円	聖心美容クリニック
ミノキシジル	25,920円	ゴリラクリニック
ミノキシジル	28,500円	AGAヘアクリニック
ミノキシジル	32,400円	メンズヘルスクリニック東京
ミノキシジル	37,800円	AGAスキンクリニック

 

２．発毛メソセラピーの治療費相場

2万円～20万円/回

相場：6～7万円/回（通常６回なので「×6」）

自毛植毛クリニック以外のAGAクリニックに行ったら、AGA治療薬と共に必ずと言っていいほど勧められる治療が、メソセラピーというものです。

カンタンに言うと、頭皮への注射です。

 

効果は90%以上と非常に高いですが、治療費もケタ違い。メソセラピーのブランド、ハーグ療法になると1回の注射で15万円ほどかかります。

メソセラピーは、1か月に1回の注射を最初の半年間だけ、とか期間を決めてやる治療なのでずっとこの費用がかかり続けることはありません。が、それでも高いですね。

 

という事で、メソセラピーをやるのは、

• 薬が効かない場合

• どうしても薬を飲みたくない場合

• 飲み薬・塗り薬の効果を早く出したい場合

になります。

薬が効かない場合、自毛植毛も選択肢になりますが、植毛にどうしても抵抗があるならメソセラピーが選択肢になります。

 

「効果を早く出す」メリットは、髪がフサフサになるのに1年も待たずに済むことですが、実はもう一つ、費用を抑えられる場合もありえます。

効果が出るまでの時間が短くなると、その分薬代を減らせるので、結果、メソセラピーをやった方が実は総額では抑えられたというケースもあるそうです。

ここら辺は、病院に相談した方がいいですね。

6回コース	1回当たり治療費	クリニック名
972,000円（HARG療法）	194,400円	美容外科中央クリニック
900,000円（HARG療法）	162,000円	HARG治療センター
518,400円	113,400円	AGAスキンクリニック
518,400円（HARG療法）	86,400円	ゴリラクリニック
192,000円	32,000円	湘南美容外科
116,640円	19,440円	銀座総合美容クリニック

 

ちなみに、メソセラピーこそクリニック独自の成分って事が多いので、本当は価格を比べても意味がなとか。

ミノキシジルやフィナステリドを注入する所もあれば、胎盤エキスのプラセンタを入れる所、そして、これが一番多いですけど成長因子（グロースファクター）を入れる所もあったり、と病院によって違うからです。

 

どれが一番効果があるのか？は・・・データ上はどれも90％以上の効果ですので、結局は、色んな病院で話を聞いて、自分が一番納得したものを選ぶしかないと思います。

 

 

３．自毛植毛の治療費相場

1,000株＝60万円～150万円

フィナステリド（またはデュタステリド）でも、ミノキシジルでも、メソセラピーでも、期待したほどには生えなかった人は自毛植毛が適応です。

"植毛"というといろんなデマがまことしやかに語られていて、ちょっとネガティブなイメージがありますが、実は現代医療の粋を集めた最先端の治療法。

まず間違いなく期待通りに生えてきます。自分の毛（を作る組織）の"移植"ですから。

じーっと見られてもそれと分かりません。むちゃくちゃ自然です（でした）。

ココでは1,000株を植毛する場合の手術費総額を紹介します。

ちなみに、この写真の人で1,267株です。

治療費	クリニック名
1,512,000円	アイランドタワークリニック、親和クリニック
1,258,200円	アスク井上クリニック
880,000円（ロボット）	湘南美容外科
648,000円（FUT）	ヨコ美クリニック

 

病院によってこれだけ治療費の違う理由は、まずは、手術方法の違いにあります。

メスを使わないFUE法の場合の治療費は、メスを使うFUT法と比べ、1.5倍～2倍くらい高くなります。

またFUE法でもロボットの場合、だいぶ安くなります。

 

後は実績の違い。

植毛は移植技術ですので、”腕"、"実績"のある所はそれなりにかかるということですね。

ちまたには、こちらより安い病院もありますが、この点も踏まえて自毛植毛の病院選びは慎重に。

 

AGA治療の費用はいつまでかかるか？ - AGA治療期間

AGA治療の費用を考える時に気になるのが治療期間ですよね。

実は、この手の質問を医師にすると、決まって答えにくそうにされます。なぜなら、「あなた次第」だからです。

 

どの治療でもAGAを抑えたい間は治療が必要

基本的には、AGA治療薬はAGAの進行を抑えているだけなので、毛が抜けて欲しくなければ、その間ずっと、プロペシア（フィナステリド）だけでも飲み続ける必要があります。

自毛植毛をした場合も、植毛した毛はほぼ一生生え続けますが、元からあった毛はAGAの影響で抜ける可能性があるので、AGAの影響を押さえたければ、植毛手術後は薬（プロペシア）を飲んだ方がいいです。

メソセラピーもそう。プロペシアを飲んでいなければ、メンテナンスで数か月に1回は注射をしてもらいに病院に行く必要があります。

 

メンテでいくらかかる？

プロペシア（フィナステリド）だけを飲み続けるとすると、最安値で湘南美容クリニックの1か月3,000円ですので、年間で36,000円かかることになります。

メソセラピーだけでメンテナンスするなら、最安値は銀座総合美容クリニック（銀クリ）の1回19,440円なので、半年に1回注射してもらうとすると、最低38,880円年間に払う事になります。

 

ということで、最低でも、薬でメンテする場合は月3000円、メソなら年間38,800円ですので、1日あたりに換算すると、どちらでも、だいたい100円/日かかり続けることになります。

この金額だけ見れば、そこそこ安い育毛剤と同じくらいですので、それほどの負担ではないかもしれません。

 

薬の服用を途中で止めてもいい？

「1日100円」も気にならない訳ではないけれど、それ以上に、

それなら、ある程度生えそろったらやめてしまうのも手です。

実際、AGAクリニックの中には、薬の増毛効果がピークを迎える2年を目安に、徐々に薬の量を減らし、最終的には服用をやめさせる病院もあります。

また、その内、薄毛が気にならなくなる人も多いとか。

結局「一生、治療費がかかる」かどうかは私たち次第ということですね。

 

AGA治療費の考え方・注意点

１．治療費の総額で考える

ひと月の治療費だけを見てしまうと、「薬だけの治療が一番安いな。これでやってみるか！」って思うかもしれません。

でも、薬代（内服薬、外用薬）は、例えば、生えそろうまで飲むとしても、平均1～3年かかりますので治療費総額は数十万円～100万円になります。

とすると、効果発現を速めるメソセラピーをして、後で薬を減らすなどした方が、たとえメソで３０万円かかっても、総額が安く収まる場合もあります。

また、症状や希望によっては、薬やメソセラピーで遠回りするより、自毛植毛をした方が、余計なお金を使わずに高い満足度が得られる場合もあります。

 

そういう意味では、医師にお財布事情もぶっちゃけて相談するのが一番です。

AGA病院の先生はそういう事に慣れてるので柔軟に対応してくれます。

 

とは言え、自分の所でできない治療は提案しない（自分の所の治療を押し付ける）病院がほとんどですので、できれば、AGA治療の選択肢の幅が広い病院で、患者にとってベストな治療は何か？、商売抜きで、純粋に医学的な見地から提案してくれるところに行った方が良いと思います。

 

２．費用の額ではなく納得感が重要

当たり前ですが、治療費が安い病院、高い病院にはそれなりに理由があります。

治療方法が違う場合はもちろん、病院の治療実績とか医師の腕とか、医師が時間を取ってしっかり話してくれるといった"サービス"の違いが理由だったりもします。

何事でもそうですが、どれだけ安くても、「安かろう、悪かろう」では話になりませんよね。

 

でも、ややこしいのは、何をもって「悪かろう」なのかは人それぞれということ。

僕の場合だと、どれだけ薬剤費が安い所でも医師がしっかり診察してくれない病院では、

と割高に感じました。

また、評判のAGA病院でも、入居するビルがボロいと、

と気分が上がらず、治療費への納得感が下がりました。

飲食店も入った雑居ビルはちょっと・・・

 

というように、人それぞれ何に価値を感じるのか異なります。

ですので、一つの病院に決め打ちせず、色々な病院に行ってみて、比較検討した方が満足度は高くなると思います。

 

なお、各クリニックではよくキャンペーンをやったりしてて半額になるところもあるし、モニターになると"顔出し無しモニター"でも2～3割引きとかもあります。

ダメもとで聞いてみるべし！

 

ちなみに、もし病院に行く踏ん切りが中々つかないなら

こういう人は多いと思います（僕がそうでした）が、そういう人にはAGAクリニック治療補償のついた育毛剤もアリかもしれません。

4か月で4本使って満足できないなら、病院の治療費を出してくれるそうです（ホントかよ？）。

病院に行く前に、育毛剤に最後の望みをかけたい人にはいいかもしれませんね。

なお、定価は高いですが、アマゾンなら時々半額（僕が見た時は5,980円）になっているので、そういう時が狙い目です。

 

病院代を出してくれる発毛促進剤