薄毛の治療はどこに行けばいいの？

薄毛に悩む男性は日本で１，０００万人超、成人男性の３人に１人は症状が出てるとか。ここまで多いと、もはや、一部の人の"他人に言えない悩み"ではありません。

そのため、育毛剤だ、育毛シャンプーだ、と次から次へと雨後のタケノコのように出てきたわけですけど、"これだ！"というほどの効果を持つものがありませんでした。

しかし！この2０年は、薄毛のメカニズムがすっかり解明され、医学的なエビデンスのしっかりした、ある種、特効薬が発売されたおかげで、薄毛は、すでに"治せる"時代になりました。

 

とは言え、まだまだ病院で薄毛治療をする人は、ホントにごく一部。ほとんどの人は、行きたいと思っても、どの病院に行って良いか、分からないと思います。

そこで、20ヵ所のAGA病院をさまよった個人的な経験から、どんな病院で薄毛治療が受けられるのか、それぞれどのような特徴があるのか、簡単にまとめてみました。

 

一般病院・医院での薄毛治療のメリット・デメリット

そもそも、薄毛は何科で治療してくれるのか？

実は、家の周りにある病院でも薄毛治療薬を処方してくれる所はたくさんあります。じゃあ、何科の病院に行ったらいいのでしょうか？ザガーロっていう2016年に発売された男性型脱毛症（=AGA）の新薬を例に調べてみました。

結果、皮膚科、メンタルクリニックが多いです。それ以外も、胃腸科とか循環器とか整形外科もありました。

言われてみれば、頭皮は皮膚ですから皮膚科ですね。それにストレスなど精神的なもののせいで脱毛が起こることもあるそうですから、メンタルクリニックも納得です。

日本では、男性型脱毛症の治療ガイドラインを日本皮膚科学会が出しているように、

という事です。

 

メリット vs.専門病院

一般病院のメリットは、家の近くにあるから気軽に行ける、通院できるってところです。

大体、月に1回くらい通うことになりますので忙しいと遠くまで行くのは、思いの他、おっくうになります。

ちなみに、街の一般病院の方が治療費が安そうな印象があるかもしれませんが、実際は、そうとも限りません。最後に説明します。

 

デメリット

まず、治療の選択肢が少ない。

基本的にAGA薬による治療しかありません。専門クリニックで用意されている自毛植毛などは受けられません。

 

また、薬剤選択の幅も狭いことが時々あります。

AGA治療の標準薬であるフィナステリドはあるけど、ザガーロ（フィナステリドより強い薬）はないとか。その逆もあります。もう一つの推奨薬であるミノキシジルの内服薬がない所もあります。

 

あと、僕はこれが大きかったですけど「恥ずかしい」。

まず受付で「今日はどうされましたか？」と聞かれて「薄毛で・・」って他の患者の前で答えるのどんだけ恥ずかしかったか。知り合いがいるかもって考えたら顔から火が出ました・・。

 

薄毛治療専門クリニックのメリット・デメリット

いわゆるAGAクリニックと呼ばれる病院です（clinic="病院"ですね）。AGAをはじめとする薄毛治療をしてくれる病院ですね（ちなみに日本人の薄毛の9割以上はAGAです）。

メリット・デメリットは、一般病院のを裏返した特長があります。

メリットは、薄毛治療専門だからより適切な治療が受けられるところ。一般病院ではお目にかかれない、先進医療が用意されていることもあります。例えば、自分の体から取った幹細胞を頭皮に直接注入する再生医療とか。（例）聖心毛髪再生外来

プライバシーも配慮が行き届いてます。まず受付で何しに来たかなんて聞かれません。予約制だからってこともありますが、基本、名前を言うだけです。

 

デメリットは、家の近くにはないことが多い。街の病院の逆ですね。その分、知り合いと顔を合わす危険は減るので、メリットとも言えますが。

 

これが大雑把な薄毛治療病院の種類と、それぞれの特長です。

ここから、薄毛治療専門クリニックを、もう少し詳しく見ていきます。専門クリニックでもいくつかの種類に分かれて、それぞれ特徴がちょっと違います。

 

総合美容外科クリニック系

これはテレビCMとかで「○○びよーげかー」みたいな宣伝をしているところです。女性だけでなく男性も対象にしていて、全身脱毛とかやってるんですけど、その内の一つのメニューとして男性型脱毛症治療もあります。

メリットは薬物療法から自毛植毛手術まで幅広い治療メニューがそろっているので、多くの選択肢の中から自分に向いた治療を選んでもらえるところ。（例）湘南美容クリニック

 

男性専用美容クリニック系

＜オールマイティー＞

総合美容外科クリニックの中には、"女性と一緒は恥ずかしい"という男性に配慮してでしょうか、メリットはそのままに男性向けに特化したクリニックを開いている所があります。（例）ヘアメディカル

 

＜薬物療法＋メソ特化＞

また、植毛以外の薬物療法・メソセラピーに特化している場合もあります。このケースが一番多いでしょうか。

（例）ゴリラクリニック

 

AGA（男性型脱毛症）専門クリニック

みなさんがイメージする専門クリニックはコチラかもしれませんね。特長はその専門性ですよね。特に薬物治療に強みを持ち、それだけに治療費が安かったりします。

そういう意味では「とりあえず行ってみる！」にはいいでしょうね。（例）AGAヘアクリニック

 

 

自毛植毛クリニック

自毛植毛は、総合美容整形外科でもやってたりしますが、より職人技が要求されるからか、これだけに特化しているクリニックが多いです。メリットは、経験の豊富さ、技術の高さ。その分安心ですね。それに、プライバシーは完璧です。（例）アイランドタワークリニック

 

薄毛治療の費用

気になる、AGA治療の費用ですけど、治療方法により3千円/月～100万円以上など幅があります。

もっとも一般的な薬剤療法で、フィナステリドという特効薬の服用だけなら3千円/月から。フィナステリド＋ミノキシジル内服という最も人気の組み合わせで1万5千円前後/月になります。

メソセラピーという頭皮への注射の治療費も幅が広く、生えるまでに必要な総額で、20万円弱～100万円越え。

自毛植毛手術となると、移植する"毛穴の数"にもよりますが、100万円を超えることもあります。

 

どの治療を選ぶかは、治療費ではなく、まず症状で決めるべきなのは言うまでもありません。安くても生えなければ意味がないので。

とは言え、金に目のくらんだ病院に高額な治療を押し付けられないよう、くれぐれもご注意を。

 

なお、先ほども言いましたが、一般病院の方が安いかというとそうでもありません。

一般病院の薄毛治療は投薬がメインですが、薬代は、専用クリニックの方が安い場合が多いです。

	近所の一般病院*	湘南美容クリニック
フィナステリド28日分	9,180円	初回1,800円、2回目以降3,000円
初診料	2,700円	なし
再診料	1,080円	なし

＊埼玉県イオンレイクタウン内、おだやかライフ内科クリニック

 

ちなみに、自由診療（保険が効かない）なので、一般病院だろうが、もちろんAGAクリニックだろうが自己負担率１０割です。